医療法人財団 明理会 埼玉セントラル病院

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臨床心理士 Tさん

臨床心理士の仕事を知ってほしいから、
周りとのコミュニケーションを大切に

臨床心理室 臨床心理士 Tさん

働きながら国家資格を取得する臨床心理士

当院に入職して2年目になります。大学の心理学科を卒業後、臨床心理士の協会が指定する大学院で臨床心理学を学びました。今、一緒に仕事をしている上司(大学院のOB)とのつながりで教授の紹介をいただき、当院へ入職しました。

臨床心理士は、看護師等とは異なり、就職前に資格を取得することはできません。新卒の場合、まずは取得見込みとして採用され、働きながら受験資格を得ることになります。

当院の心理室は自分のペースで仕事ができる環境が整っており、資格の勉強との両立も可能です。私も昨年10月に資格を取得、今年度から正式に臨床心理士となり、個別の心理面接にも携われるようになりました。

当院で求められる臨床心理士としての役割

心理室での仕事内容は、外来診療や個別のカウンセリング、主治医の判断で開かれるカンファレンスへの参加などです。また医師が診断する前の情報収集として「インテーク面接」というものを行うのですが、その際には心理検査を行うなど、医師と協力をしながら進めていきます。

心理室では認知症の患者さまを対象にした集団療法のプログラムも行っています。具体的には切り絵、貼り絵、塗り絵やそのコラージュ作品などの制作、音楽などの芸術療法を、認知症治療病棟で週1回行うものです。

「コミュニケーション」も大事な仕事です

現場で仕事をするまでは、病棟で何かあった際は他の職種のスタッフと話し合うのが当然のことだと思っていました。しかし実際に働いてみると、心理室は病院の中では独立した部署であるため、自ら発信していかなければ周りと協力し合うのは難しいということに気づきました。心理士という職業は病院の中ではマイナーな職種です。日ごろから自分自身がオープンに接していなければ、どんな仕事ができるのか周りに分かってもらえませんし、私が心理士であることすら認識してもらえないことにも気づきました。

自分から発信することを心がけるようになり、徐々に顔見知りのスタッフも増えたことでコミュニケーションもうまく取れるようになりました。入職して一年以上経ち、ようやく病院の全体像が見え始め、コミュニケーションの大切さを実感しています。


今は主に認知症高齢者さんを診ていますが、ゆくゆくはさまざまな精神疾患を持つ方や、子ども、若い方など幅広い年齢層を診ていけたらいいなと考えています。

「働きやすい環境」も人として大事なこと

当院の良さの一つに、恵まれた自然環境があると思います。入院される患者さまが季節を感じることができますし、私たちスタッフにとっても気持ちのよい環境です。

もう一つの良いところは、スタッフの皆さんがとても優しいということです。心理士は医療だけではなく教育や福祉の現場など職域が広いため医療知識はあまりないのですが、医師や看護師さんに質問すればとても優しく教えてくださいます。

コミュニケーションは、自分のプラスになります。心理士というマイナーで特殊な職種だからこそ、他職種の方と明るくコミュニケーションができる方に来てもらえたらと思っています。

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