毎日患者さまと接しています
看護部
介護福祉士 Iさん
認知症療養病棟 / 介護福祉士歴21年
「認知症のケア」を学びたくて介護福祉士に
介護福祉士になって21年が過ぎようとしています。
介護の道に進んだきっかけは、私が高校1年のとき、祖母が認知症になったことにあります。身内とはいえ、認知症の方との会話は難しく、ケア方法を学びたいと思いました。高校卒業後は専門学校に通い、介護福祉士の資格を取得しました。
当院に就職を決めたきっかけは、学校に張り出された求人情報をもとに、当院の見学に来たことです。当時の看護部長の熱意に押されて入職し、新卒から21年、当院でずっと働いています。スタッフ間の仲が良く、みんなで助け合って仕事をしています。
患者さまとの関係をつくり上げていくために
認知症療養病棟には、病状が進行してしまった患者さまや、ご家庭でお世話ができなくなった患者さまが入院しています。認知症の症状が落ち着いている患者さまもいらっしゃいますが、中には暴れたり、部屋を抜け出してしまう患者さまもいらっしゃいます。しかし、それが認知症なのだと理解しています
当院に入院している患者さまは医療的な処置を必要とする方が少なく、介護福祉士が中心となって看護師と協力しながら動いています。
認知症の患者さまへの対応としては、「否定をしない」、「傾聴して落ち着くのを待つ」ことがとても大切です。
私はこの21年、認知症の患者さまに対しても「患者さまの笑顔を少しでも引き出したい」という思いで接してきました。暗い顔で話しかけるのではなく、明るい顔で接する、女性はお話しすることが好きな方が多いため積極的に話しかけたり、冗談を交えて話したりしています。その根底にあるのは、相手の話を否定しない、ということです。
時には暴言や暴力に訴えてしまう患者さまに対しては、そういう状態にならならいようなケアをしていく工夫が大切だと思っています。患者さまの得意とすることを褒めたり、昔やっていた仕事のことを聞いてみたり、患者さまが気持ちよく話せるようにすることが必要だと考えます。患者さまに「いつもありがとう」と声をかけていただくと、「このやり方でよかったんだ」と確認でき、私もほっとします。患者さまの「ありがとう」は、私のやりがいです。
介護福祉士は日本で必要とされる職業
超高齢化社会の日本では、介護福祉士は必要不可欠な存在です。現在の病棟には介護福祉士は私を含め2人いますが、介護助手を含めてもまだまだ人手が足りない状況です。介護福祉士は介護分野で唯一の国家資格であり、身の回りのお世話だけでなく、ご家族に介護技術のアドバイスや、介護サービスや福祉用具のご案内なども行います。今後、ますます需要が増える仕事でもあるのです。
一般的には、介護福祉士の仕事は「賃金が安い上に大変」というイメージがあるかもしれません。しかし実際には、以前よりも賃金は上がってきていますし、無資格未経験でも始められるお仕事です。未経験で介護助手として働きはじめ、介護の現場で3年の実務経験を積み、介護職員実務研修を受講することで介護福祉士資格を取得することができます。
この先私がチャレンジしたいことは、「後進の育成」です。まずは人材が増えることが最優先ではありますが、同じ目線で考えられる仲間を育て、増やしていきたいと思っています。
人と関わる仕事がしたいなと思っている方、私たちと一緒に働きませんか。